2025/08/03 「第1回 内科の日記念 県民公開講座」でご質問を頂きました。講師からのお答えです。
「第1回 内科の日記念 県民公開講座」でご質問を頂きました。

いくつかありましたが、以下のご質問に講師の松久宗英先生からご回答を頂きました。ご参考にして下さい。

〇未病に対し免疫活性と保険適応範囲は。

免疫と代謝疾患(未病の先の病気となりますが)の研究は進んでおり、免疫異常(亢進)が背景にあることは広く認識されてきました。一部の免疫抑制薬が糖尿病を改善することも知られています。ただし、未だ研究レベルであり実際の医療には繋がっておらず、保険診療で行える治療はありません。

〇解熱鎮痛薬の少量長期服薬での大腸ガンなどのガン抑止のエビデンス有りますか。

少量のアスピリンが大腸がんをはじめいくつかのがんを抑制することは、疫学レベルの高いメタ解析からも示されています。がん転移の抑制作用も人から分子レベルまで研究がされており、確からしいと考えます。ただし、最も確かとなる前向きランダム化比較試験はなく、保険診療としての適用はなく、疫学研究や基礎研究からの知見となります。

以上のようなご回答でした。医学も医療制度も刻々と変化しています。分からないことがあれば徳島県臨床内科医会会員を含めた「かかりつけ医」とよくご相談下さい。徳島県臨床内科医会会長より。



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